今月の特集

栃木県
「原木栽培の生しいたけ」

今回ご紹介するのが、栃木県にある椎茸農家さんの原木栽培の生しいたけです。この生産者は家族で経営しており実直なかたがたで、しいたけ栽培にかけてはかなりの腕前だと思います。弊社がこちらの生しいたけを扱ってからもう数年が経ちます。

何故、栽培が大変な原木栽培にこだわるのかと聞いてみると、学校教育の一貫で、子供たちが毎年椎茸狩りに来ていたということです。子供たちの中には椎茸嫌いな子供もいるそうです。でも、そんな子供も最後には自分で収穫した椎茸を焼いてバクバク食べるのをみて自分はこの栽培をしていてよかったと実感が得られるとのことでした。

確かにこちらの生しいたけは肉質がしっかりしていて歯ごたえが良く、水っぽくなく、噛んだ時に原木しいたけ独特の香りが口の中に広がっていきます。弊社の取引先からも何度もかえり注文を頂戴し、納めさせていただいております。

原木生しいたけは、作業が重労働であり、木を伐採してから植菌、収穫までの期間が1年半以上と非常に長く、様々な困難が伴うことから、関東周辺では極めて希少なものになってきており、入手が難しくなってきております。生しいたけは、おがくずを培地とした菌床栽培のものが主流となっており、原木栽培の生しいたけは極めて少なく食す機会も少ない貴重なものと思います。

 

 

 

 

栃木県「原木栽培の生しいたけ」
栽培の流れ
① 伐採/玉切り 秋に木を伐採し、冬に玉切り(適当な長さにカット)する。
 
 
② 初春〈植菌〉1本1本ドリルで適当な間隔で穴をあける。
 
 
③ 〈植菌〉開けた穴に椎茸菌を植えていく。
 
 
④  仮伏せこみ この状態にビニ-ルシ-トと遮光ネット(よしず)で覆い、椎茸菌が原木に活着するように、ほだ木が乾燥しないように管理する。
 
 
⑤ 伏せこみ 原木に菌をうまく巡らすように管理する。ほだ木の状態をみながら上下をひっくり返す天地返しを年に4回もやる場合もある。
 
 
⑥ -1 発生準備 ほだ木を束にし水槽の中に入れ、浸水する。菌のまわった原木を水に浸けることにより椎茸の発生を促し計画的な生産を行う。この方法は乾しいたけではあまりなく生しいたけを生産する際に取られる方法である。
 
 
⑥-2 水に浸けたほだ木の束をハウス内に持ち込む。
 
 
⑦ハウス内にほだ木をならべる。発生を待つ。
 
 
⑧発生 収穫  伐採から収穫までおおよそ1年半必要。
 
無農薬の原木栽培
生しいたけ
原木の選定から、栽培から収穫まで無農薬にてしっかりと一貫して行っておりますので安心してご利用ください。